【映画】スパルタカスの感想

さて西洋文化史を総予習・復習し来春のヨーロッパ旅行に備えようという計画がまさかの駄作映画「ブレイブハート」から火が付き、やたらとTSUTAYAでブルーレイDVDを購入してきてしまったわけなのですが、映画というものは単に映画館に行って2時間過ごすものと本気で思い込んでいたわたくし(ロード・オブ・ザ・リングが一話3時間で3部作と聞いた時には狂気の沙汰かと、時間の無駄すぎると当時断固反対し未だに見ないまま今に至る)がまさかの4時間映画「スパルタカス」に挑むわけです。

『スパルタカス』(Spartacus)は1960年のアメリカ映画。ハワード・ファスト(英語版)が執筆したスパルタクスの反乱をテーマにした小説を、スタンリー・キューブリックが映画化した歴史スペクタクル映画。

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舞台は紀元前73年のローマ、第三次奴隷戦争の指導者でありカリスマ英雄となっていまも評価されているスパルタカス氏の歴史映画。いや、恥ずかしながらこの辺の順番にうといため、まず映画をみるにあたりまして、第三次奴隷戦争あたりのキーワードを拾ってよくよく精読をさせていただいたところです。受験科目にも一切なく、大学でもコレ系の単位を一切とらずにきて、体系的に学んだ記憶なし。これまで歴史はオール雑学と愛想笑いで乗り切ってきたところからすると、こういう一瞬一瞬がまた真実に触れていくようで大変おもしろいんですよね。

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読書ジャンルは完全にビジネスでしかも自己啓発には手を触れなくなった最近においては企業研究・ノンフィクション・ビジネスマンや政治家の伝記などになってくるとですね、もう完全に近代ビジネス史。そのついでに第二次世界大戦などのあたりの話にまでさかのぼっていくことはあっても、それは「失敗の本質」など政治・ビジネスに役立てようぜというノリの元にそちらに触れているのであり、その大本の根本たる流れなどはなかなか掴みどころがなかったわけです。
なので第一次世界大戦なんというのはWikipediaをたまに開くも、あんまりよくわからない。そして、「残酷な中世ヨーロッパ」「アメリカの歴史は血塗られた歴史」「残酷な室町時代の日本」などなど耳には挟んできながらも、今日までその本当の残酷性はわかってなかったっていうことになるんですよね。

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どこかのまとめサイトでですね、「第二次世界大戦はなぜ起こったのか」という記事がありまして、日本の優秀な方々が集って議論されてたように思いますが、誰かが「第二次世界大戦がおこったのなんて日露戦争、日清戦争あたりから徐々に引きがねをひいてる」「そんなことをいってしまえば西暦1500年くらいからの白人文化のアジア植民地化くらいから引き金を引いてる」なんて議論になっててです。
まぁ、植民地という話と、今回のローマにおける奴隷制度というのは、違うわけなんですけども。じゃあそのルーツってどこにあるの、という話になると、紀元前にさかのぼってこの話にたどり着いてもおかしくないわけです。そんなわけで、第三次奴隷戦争をテーマにした本映画「スパルタカス」は大変わくわくしながら予習を追え、これは学習だからとワインもあけずジンジャエールを片手にみはじめるわけです。

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世界史で感銘をうけて【そうだったのか!】という開眼に昨年ですかね、至ったのは、きちんと精読して読破に至った「銃・病原菌・鉄」(上下)かと思い出しますが、そこともつながった話としては馬の存在ですよね。世界中に存在し、人間とともに暮らせる大型家畜というのは、馬・牛あとなんか…という話がありまして。(あれっきちんと覚えてないですね。精読できてないじゃん…調べ直したら、羊、やぎ、牛、豚、馬が世界に分布する「メジャーな5種」だそうですね。)

馬というのはもう5000年も前から人間の移動手段だったようです。自動車が出来る前まで主役ってやばい。自動車なんてできて100年ですよ言ってしまえば。それまで5000年は馬メインのお付き合いってやばい。京都銀行のキャッチコピー「ながーいお付き合い」とかいうの、京都にいるときにたまにCM流れててうざいなぁと思うことが何度かあったのですが、目じゃない。京都銀行目じゃない。

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映画に関してはやっぱり分かりやすさが大事で、アクション性も大事ですよねという子供っぽい見方をついついしてきてしまったので、一瞬、スコットランド独立戦争の英雄・ウィリアムウォリスを描いた「ブレイブハート」(昨日の記事参照)のほうが面白いのではないか。という迷いが一瞬でましたが、まぁ扱ってる内容の重さとかテーマとかメッセージからして、格別なのだけども。それにしてもしかし、「スパルタカス」は恋愛に寄り過ぎでしょう、もう少し軍政を束ねて果敢に挑んで歴史を追ってほしかったなぁ。歴史をこの目でみるぞといきごんで見るには、少しドラマ要素が多いようには感じました。

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アクションシーンがしょぼいのは1960年の映画だから大目に見よう。スターウォーズ3のライトセーバーぶんぶん振り回すやつこそが映画だと思い込んでしまってたので、古い映画にはそういう物足りなさを感じてしまうあたり、よく映画レビューでみる「この映画はCG使いすぎで萎える」などと言っている人種とはああ世代が違う経験が違うんだね、と感じなくもないです。