映画「マネーゲーム」の感想

ブラッド・ピット主演、メジャーリーグの弱小チームが優勝するまでの実話を描いた映画をみました。経験や勘とお金でつくりあげられていたメジャーリーグの球団経営に「データ野球」を持ち込んだオークランド・アスレチックスのGM(ゼネラルマネージャー)ビリー・ビーン氏の物語。

『マネーボール』(Moneyball)は、2011年のアメリカ合衆国の映画。マイケル・ルイスによる『マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男』を原作とし、オークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ビーンがセイバーメトリクスを用い経営危機に瀕した球団を再建する姿を描く。ベネット・ミラーが監督し、ブラッド・ピットがビーンを演じた。第24回東京国際映画祭にて公式クロージング作品としてアジアプレミア上映

スポーツ映画というのはなかなか見る機会がないけれど、なるほどマネジメント側のストーリーで交渉事や苦悩を描くことで、それ自身にストーリー(しかも事実上の出来事)があるスポーツというものを描く矛盾が、きちんと成立している。

(1)
そもそもこの話が2002年の話であることを思うと、アメリカにデータ野球というものが存在しなかった(あまり認知されていなかった)ということが驚きでもある。アメリカこそデータ使いまくって統計的に野球をするようなイメージが、どうしても経済・金融の強さから想像してしまうが、やっぱりいろいろ調べてみても、どうやらそうではなかったらしい。
むしろデータ野球の発祥は日本とみるむきが多いような感じ。もちろんアメリカでもデータ野球を唱えるひとこそいてても、実際に信じる人もいなければ用いるチームもなかった、ということなのだけど。映画自体は、弱小チームを復活させる過程にあるドラマが秀逸に描かれており楽しめました。

(2)
いわゆるブルーオーシャン的な発想であると思われます。野球×データ この戦略が新しいのであって。私達がこの映画から学び取れることは、オールドな発想に縛られている業界に対して、ひとつの新しい組み合わせを用いて参入していくことの強さなのだと思うわけです。

(3)
2013年の日本プロ野球は、楽天が日本一になりなした。楽天も、IT企業さながらにiPadなどを駆使しなかなかにデータ野球だったそうです。戦略は「採用したら◎」だけではなく、運用しなきゃいけない、常にチューニングされていなければいけない、ということもまたひとつの事実なのでしょうか。突き詰めれば、弱小チームでも日本一になれる。いまだにデータ野球でメジャーリーグNo.1にはなれていないオークランド・アスレチックスも、楽天の日本一によって「俺達にもできる」とまた光が与えられれば、日本プロ野球ファンとしても嬉しいことであります。