勝ち方にもこだわらないと、チームは崩壊する

例えば、ラフプレーで相手の主将を怪我させてサッカーの試合に勝ったとする。非道徳的かつ、スポーツマンシップにも反する指示を出したゼネラルマネージャーに、果たしてメンバーは今後もついてきたいと思うであろうか。

このようなな解りやすい例はさておき。(まぁ、国同士の戦いはいろんな感情があるので事情も様々かと思いますが、)地域レベルのサッカーチームにおけるラフプレーの指示のような、メンバーがその勝ち方に納得しない例があるとして、もっと複雑で、気付きにくい形で、ビジネスの世界でも同じようなことが発生していると思うのです。

簡単かつ日常的なところでいうと、提供するサービスに複雑なプランを入れてせこーい請求方法をしたり、契約期限の解釈を不当に操作できるような表現にしたり、ちょっとおまけしてもいいようなところを追加料金をとる…小手先のテクニックはときに大事です。ですが、あまりにも胸を張れないお金のとり方は、末端でお客様と触れ合う接客の現場で、現場員のやる気をそぐことになりかねません。結局、儲かるかもしれないけど、お客様にも不信感をあたえ、従業員にも不信感を持たせ、永続できるチームでなくなるような気がします。

あるいは、とにかく無茶な提案をして、顧客の期待をあげにあげまくって獲得した案件を、そのままアカウントプランニングやら実作業の人間に振る…こんな仕事の仕方も、チームを崩壊させる仕事術として、マークすべきです。

そういう意味で、勝ち方にはこだわらないといけないフェーズが、事業拡大のうえで必須なのでは、と、仮説を立ててみています。

でも、生死をかけた勝負所や交渉現場では、多少のラフプレーもしていかないといけないことも確か。それは、理念や道徳との天秤になりますが、バランス感覚を強く要求されるでしょう。良くも悪くも身近な人の行動をよくみて、身に着けたい感覚です。

「交渉ごとは、詰将棋だ」

僕が尊敬するひとりのある経営者は、常々、「交渉ごとは、詰将棋だ」と語っていました。

交渉事に関し、交渉テクニックの技をいかにもって、相手の動きを封じるか、ということと解釈をしています。あと、理詰めし、相手の王将が動けなくなることがゴールという意味でも、詰将棋なのでしょう。

さらにいうと、国語の勉強が不可欠であるということも教わりました。

交渉力を身につけるためには、国語をマスターすることが必須だったと、その経営者は父に教えられたというのです。語彙力、表現力といってたが、その後にも交渉事について教えてくれた書籍や社長様の意見を統合すると、レトリック、修辞技法のことを国語力としていっていたのかもしれない、とも思いました。

要するに、国語を勉強することで、強い駒がいっぱい手に入る。こっちのほうは、ここまでは理解できましたが、まだまだ勉強中です。交渉には国語力の鍛錬が必要、という教えが深く、これを無意識に考える日々です。

「交渉ごとは、詰将棋だ」というのは、僕の解釈とはちょっと異なってて、でも何かに例えられるものではなく、ぼんやりとしています。僕がもっと成長して、そのずれがなんなのか解ったり、あるいは、ああやっぱり交渉ごとは詰将棋だなぁ、と理解できたら、その尊敬する経営者のかたと、お酒でも飲みながら意見をすり合わせたり確認する、交渉事に関するプチサミットを開きたいとおもってます。

交渉スキルというのは、ただの言葉スキルで損益が上下される性質のものではなく、「論破」による勝ち負けでもなく、本質は、相手と自分の利益の一致であると、僕は考えます。

マイナスの問題解決の交渉事(交通事故の示談など)は弁護士に多く、こちらは交渉が終われば双方の関係も終わることがあります。ですが、わたしたちに多いのは、プラスの提案ごと。ここまでするので発注下さい!とか、そこまでしたらうち潰れるのでそれはできません!とか、仕事をとるときの交渉=営業であることが多い。相手を期待させて、そのぶんの宿題を持ち帰るから、経済行為とリンクしている場合が多いように思います。

あるいは、会社の名前を賭してクレーム対応をする、クレーム交渉などもあります。

そこで、論破の概念がでてきて、相手の駒を1mmも動かせないようにして発注をもらったり反論を封じ込める形で納得をもらうと、結構あとから不満がでてきてやっぱりここまでやって、とか、やぱ解約したい、とか、そういう展開になることも多いと思います。

うーん、交渉事って難しい。

裏で相見積もりをとられる3か条

最高のパートナー扱いをしてもらえる。定期的に発注をもらえる。なにかあると、すぐ相談してくれる。定期的な取引につながっている。このようなお客様は大事にすべきですが、甘えてばかりではいけません。

裏で相見積をとられる3原則があるのでは、と、気付きましたので、自戒もこめてメモします。

1、低品質

一度きりの受発注でポンと評価されるものなら、これは次には繋がりにくいですし、例えば物流倉庫なら、日ごろはちゃんと回ってても、なんかエラー度が高いな・・という、目に見えない低品質もあります。

問題外っちゃ問題外ですが、サービス提供側としては、「初期の値下げが効いてこんな結果になってしまっている」「特殊な業務フローがあってエラー度が高い」「善意で追加仕様を引き受けたら以外と量が多くて、逆に工数が足りなくなって間に合わせになっている」など、様々な原因はあるかもしれません。そういうのをしっかり伝えて、問題解決を図ることが、もしかしたら必要なのかもしれません。

2、高価格

一度・二度と出した見積もりで受発注ができたからといって、いつも価格に満足しているわけでは無いかもしれません。日本人は奥ゆかしいので、不満を口にしません。そのかわり、ある日突然パートナーを変える・・とか、水面下で別のパートナーを探す・・・というのは、よくある光景です。

また、サービス提供側は適正価格と思っていても、発注側は相場はしらないので、そのギャップで変に安い悪い業者を捕まえちゃって乗り換えられる・・・という、ダブル不幸を引き起こすこともあります。

いかに適正価格であり、業界内でも高いパフォーマンスであるか、ということをきちんと説明することで、回避できそうです。

3、いいものをつくるけどビジネス的信頼がない

態度が気に食わない、ちょっとしたホスピタリティが期待を上回らない・・・など、発注書の要件は満たしているんだけど、がんばってくれてるのは解るんだけど、だけどちょっとね。という取引ケースも少なくありません。あるいは、納期が微妙に遅い(けどいちいち言うのもなんだから黙ってる)とか、そういうのもありますよね。

これは日々精進の領域に近いですが、自分も他業者に発注をかけてみるなどして自戒していくしかないのではないでしょうか。

願わくば、裏で相見積をとられたら、逆に納得して信頼UPで取引継続できるような、そんな仕事がしたいですね。